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電力自由化で廃止間近! 東京電力の「旧料金プラン」が実は安い [電気料金]

電力自由化って、値上げのことだったの?

正月早々、東京ガスのテレビCMを嫌と言うほど見た。いわゆる「電力自由化」で、4月から東京ガスが家庭向けに電気を売り始めるのだという。
後発なのだから、当然、東京電力よりは安いはず。そう思って具体的な料金を調べてみたが、数秒で「ダメだこりゃ」と思った。
我が家にとっては、ちっとも安くないのである。
誤解のないように先に書くが、今、東京電力と「ごく普通に契約」している人は、東京ガスに乗り換えることで若干安くなることが多い。ここでいう「ごく普通に契約」とは、正式名称「従量電灯B」というやつで、時間帯にかかわらず、使った電気の量(と契約アンペア数)で料金が決まるというもの。電気について、特に気にしたことのない人はこの契約だと思う。

じゃあ東京ガスに乗り換えて節約するわ――と思った方。ちょっと待ってほしい。東京電力には、すでに「時間帯別の料金プラン」がいくつかあり、そちらのほうが安い可能性もあるのだ。
たとえば、我が家が契約している「おトクなナイト10」。22時から翌朝8時までの10時間は電気代が通常の半分程度になる一方、8時から22時までの電気代は通常の1.5倍ぐらいになるというものだ。電気温水器を持っていないと不可、といった条件はなく、誰でも加入できる。詳しい説明は前に書いたのでそちらを参照してほしい。
この契約で得をするかどうかは人による。夜は寝て、昼間活動するという健康的な人には不向きだ。一方、我が家のように「夜に洗濯して夜中に乾燥、昼間はテレビを見る程度」という「夜型電気生活」だと、年間数万円単位で安くなることもある。

さて、年明けから数日経ち、今度は東京電力が新料金プランを発表した。強敵を迎え撃つわけだから今までより安くなるのだろうと期待したが、こちらも我が家にとっては期待外れの内容だった。
新料金プランの中にも時間帯別のプランはあるのだが、夜間の電気代がちっとも安くない。たとえば、旧プラン「おトクなナイト10」だと夜間は1kWhあたり12.41円なのだが、新プラン(23~7時が安くなる「夜トクプラン」)では実に20.78円。その代わり昼間の電気は新プランのほうがずいぶん安いのだが、結果として「終日同一料金」のプランとの差が縮まり、新プランでは、頑張って電力消費を夜にシフトしても大して得をしないようになっている。
我が家の過去3年間の電力消費量をもとに試算してみたが、新プランで最大電力が2kW=20A相当と仮定しても(後述)、月平均で新プランのほうが1500円程度高くつく結果となった。新プランにはポイント制度やらインターネット接続とのセット割引やら、付加的な割引があるようだが、月1500円の差は覆せないと思う。それに我が家の場合、すでに新規加入停止となった「電化厨房割引」が適用されており、新プランに移行するとこれがなくなると思われる。

結局、我が家にとっては東京電力の旧料金プランが最安であり、東京ガスも東京電力の新プランも、派手に宣伝しているわりには割高だということが分かった。
幸い、すでに旧プランに加入している人はそのままプランを継続できるのだが、新たに旧プランに加入できるのは今年3月31日まで。この記事を読んで「ウチも夜型だな」と思った方、急ぎ検討をおすすめする。


最後に、東京電力の新プランで目新しい「スマート契約」について補足しておく。
これまで、電力会社と契約する際には、最初に「アンペア数」を決めるのが一般的だった。たとえば30Aの契約だと、我が家では一度に30Aまでしか電気を使いません(それを超えたらブレーカが落ちる)というルールだ。アンペア数が大きければ、電子レンジと炊飯器とエアコンと…など、同時にたくさん電気を使える。しかしアンペア数が大きいほど基本料金が高くなるので、単純に増やせばいいというものでもない。一般家庭では40Aぐらいが平均的だろうか。
これが、東京電力の一部の新プランに導入された「スマート契約」だと、その家で実際に記録した最大消費電力をもとに、契約アンペア数が毎月見直される(→基本料金が変動する)。正確にいうと、過去1年間のピーク電力(30分ごとの使用電力量のうち最大の値)がその月の契約電力となる。
要するに「スマート契約」では、一度にガーッと電気を使うと基本料金は上がり、逆にダラダラ長時間にわたって使えば基本料金は下がる。電気は貯めるのが難しいので、発電所に優しい電気の使い方をすれば基本料金を安くします、ということだと思う。
個人的には、実態に即したよい制度だと思う。しかし最大消費電力をコントロールするには家族全員の協力が不可欠だし、一度でもガーッと電気を使って最高記録を更新してしまうと、向こう1年間は高い基本料金を払わされる。我が家には不向きだと思っている。
ちなみに、旧料金プランの「おトクなナイト10」では、60A(6kVA)以下は基本料金が定額となっている。つまりアンペア数を50A、40Aと減らしても基本料金は安くならない。よって、我が家では同プラン加入時にブレーカを40Aから60Aに替えてもらった。めったなことではブレーカが落ちないという安心感があるし、電気代の安い時間帯に入った途端、食洗機と乾燥機を同時にスイッチオン、ということもできる。これが「おトクなナイト10」を推す隠れた理由でもある。

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「涼しい日の冷房」は悪か [電気料金]

電力使用量を毎日記録し始めて約2ヶ月。あることを発見して思わず膝を打った。実に当たり前のことなのだが。
結論から言おう。エアコンは、涼しい日に使った方が電気代が安い。そして、暑い日と涼しい日の差額は、意外に大きい。

夏の初めの、ちょっとだけ蒸し暑い日。あるいは、寝ようとして窓を開けても部屋の空気が動かない日。こんなとき、「この程度で冷房を入れるのはもったいない…」と躊躇する人はけっこういるのではないだろうか。自分もそのクチだった。
妻も若干は電気代を意識しているが、暑ければ素直にエアコンをつける。今シーズン、最初につけたのは6月下旬だったか。帰宅後に「今日、昼間ちょっと暑かったからエアコンつけたよ」と言われて、正直「6月なのに、もうつけたのか!」と思った。
しかしその夜、電気メーターを見て「あれ?」と思う。消費電力量は、言われなければ冷房をつけたと分からないほどの増加にとどまっていた。冷房を使わないと、昼間の消費電力量は3kWh台前半なのだが、それがせいぜい4kWhに届くかどうか、というところだった。誤差の範囲だし、電気代に換算しても20円程度のことだ。

その後、昼間の気温はどんどん上がった。エアコンの設定は6月から26度のままだ。すると消費電力量は如実に大きくなり、昼間、妻一人で在宅している平日でも、8時から22時の電力量が8kWhを超える日が出てきた。
こうなると、最高気温と消費電力量を並べてグラフにしてみたくなるのが「なんちゃって理系」の悲しい性。さっそく並べてみると、統計処理をするまでもなく、明らかな相関が見られる。(なお、電力量、気温とも、数値は7日間の移動平均である。)

事情は夜中のエアコンも同じこと。いくら熱帯夜でも、外気温は25度強まで下がるわけで、同じ1時間つけるにしても、消費電力量は昼間と雲泥の差。ウチでは夜中に洗濯乾燥機を回すので、エアコンの消費電力量はそちらに完全に飲み込まれてしまい、何kWhぐらい使っているのかよく分からない。
グラフを見ると、いちおう最低気温との相関はありそうだが、昼間ほど極端ではない。ちなみに7月中旬に気温と正反対の動きをしているのは、週末、夜中に乾燥機を回さなかったためだ。

消費電力量と気温の関係

もちろん、エアコンを使わないのが一番省電力ではある。しかし「ちょっと暑い日」に「ちょっとエアコンをつける」分には、「ちょっと電気を使う」だけだ。これを知っていると、ずいぶん気が楽になった気がするのは私だけだろうか。


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