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「おトクなナイト10」顛末記 (5) ――工事完了までの道 [電気料金]

「おトクなナイト10」、ようやく完結編である。東電とのやり取りをまとめておく。

「おトクなナイト10」への加入を決断したのが6月初旬。早期決着を目指し、6月5日、東電のコールセンターに電話をかけた。当時、値上げ(=新規加入停止)は7月1日予定とされており、6月中に契約の意志を示しさえすれば何とかなると思っていたが、できれば6月中に工事まで済ませたかった。
「おトクなナイト10」に加入したいと告げると、きました、「シミュレーションの押し売り」。電力使用量の測定は済んでいるから、加入前にシミュレーションをしたとしてもロスは1週間程度だろうと思われたし、参考までに東電謹製のシミュレート結果を見てやってもいいかと思ったので、シミュレーションの申込用紙を送ってもらった。今にして思うと、ここでもう少し粘って、「シミュレーションは不要、加入時のメリット・デメリットについて十分理解しているので、工事日の打合せをしたい」と強く言うべきだった。
申込用紙は2日ぐらいで来たので、さっそく直近1週間の使用量を記入し、6月8日朝に返送。申込用紙の裏面には要望事項を書けるので、「シミュレーションはなくてもいいから、早急に工事日の打合せをしたい」と書いておいた。

シミュレーションは1週間程度で終わるとのことだったが、翌週になっても音沙汰なし。時間切れ(→新規加入停止)を狙っているのか?と勘ぐりたくなる。
6月18日、催促のためコールセンターに電話し、進捗を尋ねる。すると担当部署から折り返し連絡があり、「確認したいことがあったので保留していました」。だったら早く確認してくれー。しかも、確認したいことは何かと尋ねると、
「この、シミュレーション不要だから工事日の打合せをしたいというのは、シミュレーションをせずに、工事日を決めたいということでしょうか?」
という、何だそりゃという内容だった。今、思い出したということね、と理解した。一部メディアでは、値上げを機に新設された「ピークシフトプラン」の不人気が報じられているが、逆に「おトクなナイト10」は駆け込み需要が多いのかもしれない。
ともかく、電話したかいあって、工事日の打合せができた。直近の日曜日という好条件だ。日曜は時間指定不可というのがやや不便ではあるが、会社を休まなくても対応できるのはありがたい。

そして6月24日。朝9時ごろに「これから行きます」という予告電話があり、工事の人がやってきた。作業は電気メーターの交換(屋外)とブレーカの交換(屋内)で、いったん停電したが、30分としないうちに作業は終了。あっけない。お決まりの工事内容なのだろう。
このあと契約書類の作成…と思ったら「こちらで処理はしてありますので手続きは不要です。今日から新料金になります」とのこと。若干不安だったが、メーターを見ると「8時~22時」といった表記があるし、40Aから60Aへブレーカを取り替えたのだから、従来の契約(従量電灯B 40A)が継続するということも考えにくいので、まあ大丈夫だろう。
その後、7月に入って検針があり、検針票で契約種別が「ナイト10」となっていることを確認。これで一安心。契約変更のあった月は検針票が2枚に分かれ、契約変更前のものは数日後に郵送されてきた。

というわけで、「遅いので催促する」「シミュレーションは不要と宣言する」という手段をとったものの、発案から3週間以内で契約まで完了できたのはまずまずだったと思う。
「おトクなナイト10」の新規加入受付停止は結局撤回されたが、一連の記事を読んで興味を持った方は、さっそく使用電力量の把握から始めることをおすすめしたい。
その結果「やっぱり従量電灯Bのままでいい」ということになったとしても、具体的にどのくらい電気を使っているのかを(ある程度細かい単位で)把握することは有意義だと思う。自分自身は、使用電力量を記録するのがすっかり趣味になってしまって、今でも毎日2回のメモを欠かさない。その結果、いくつか発見があったので、追い追い書いていくつもりだ。


シリーズ記事一覧



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「おトクなナイト10」顛末記 (4) ――工事が必要 [電気料金]

前の記事でふれたとおり、「おトクなナイト10」に加入するなら、契約アンペアを60Aにするのがお得といえる。
契約アンペアの変更には電気工事、具体的にはブレーカの変更が必要だ。後述のとおり、契約アンペアを変更しなくても工事は必要になるので、同時に申請すれば余計な手間はかからない。

通常、宅内のどこか(玄関だったり洗面所だったり)に分電盤があると思うが、その中にひときわ大きな黒いブレーカがあり、「40A」などと数字が書いてあると思う。このブレーカは東電の所有物であり、60Aの契約に切り換えるためには、これを「60A」に取り替える必要がある。工事費は無料だ。

分電盤ってどんな仕事をしてる?
http://www.tepco.co.jp/life/custom/q_and_a/setubi/bunden-j.html

なお、そのブレーカの横にもう1つ大きな「ブレーカのようなもの」がついていることがある。これは上記のページにあるとおり「漏電遮断器」で、文字どおり漏電を検知するもの。
ウチの場合、この漏電遮断器に「50A」と書いてあったので、これも(60A以上のものに)取替えが必要なのかと思ったが、東電のコールセンターに確認したところ、「50A用とあっても、おおよそ100Aまでは大丈夫」とのことで、取替えは不要だった。


さて、かりに契約アンペアを変更しないとしても、「おトクなナイト10」に加入するには工事が必要となる。電気メーターの取替えである。
たいていの家庭についている電気メーターは、電気を使えば円盤がぐるぐる回る「アナログ式」だが、このアナログ式メーターでは昼夜の区別ができない。つまり、「昼に何kWh、夜に何kWh使ったか」を記録できない。
そこで、「おトクなナイト10」に加入すると、内部に時計を持った「デジタル式メーター」に取り替えられる。これで昼夜別に電力量を積算できるようになる。工事費は無料。自分はデジタル式のメーターを今回初めて見たが、こんな外見だ。

低圧用時間帯別計器・単相3線式(東北電力管内専用)
http://www.osaki.co.jp/PID=229_Default.html

余談だが、今後「スマートメーター」なるものが順次導入されていく見込みだ。これだと、使用した電力量が1時間おきぐらいに電力会社に報告されるので、メーター内部に時計を持たなくても、電力会社のほうで時間帯ごとの使用量を集計すればよいようになる。これなら、契約を変更してもメーターの交換は不要になる。


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