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「おトクなナイト10」顛末記 (4) ――工事が必要 [電気料金]

前の記事でふれたとおり、「おトクなナイト10」に加入するなら、契約アンペアを60Aにするのがお得といえる。
契約アンペアの変更には電気工事、具体的にはブレーカの変更が必要だ。後述のとおり、契約アンペアを変更しなくても工事は必要になるので、同時に申請すれば余計な手間はかからない。

通常、宅内のどこか(玄関だったり洗面所だったり)に分電盤があると思うが、その中にひときわ大きな黒いブレーカがあり、「40A」などと数字が書いてあると思う。このブレーカは東電の所有物であり、60Aの契約に切り換えるためには、これを「60A」に取り替える必要がある。工事費は無料だ。

分電盤ってどんな仕事をしてる?
http://www.tepco.co.jp/life/custom/q_and_a/setubi/bunden-j.html

なお、そのブレーカの横にもう1つ大きな「ブレーカのようなもの」がついていることがある。これは上記のページにあるとおり「漏電遮断器」で、文字どおり漏電を検知するもの。
ウチの場合、この漏電遮断器に「50A」と書いてあったので、これも(60A以上のものに)取替えが必要なのかと思ったが、東電のコールセンターに確認したところ、「50A用とあっても、おおよそ100Aまでは大丈夫」とのことで、取替えは不要だった。


さて、かりに契約アンペアを変更しないとしても、「おトクなナイト10」に加入するには工事が必要となる。電気メーターの取替えである。
たいていの家庭についている電気メーターは、電気を使えば円盤がぐるぐる回る「アナログ式」だが、このアナログ式メーターでは昼夜の区別ができない。つまり、「昼に何kWh、夜に何kWh使ったか」を記録できない。
そこで、「おトクなナイト10」に加入すると、内部に時計を持った「デジタル式メーター」に取り替えられる。これで昼夜別に電力量を積算できるようになる。工事費は無料。自分はデジタル式のメーターを今回初めて見たが、こんな外見だ。

低圧用時間帯別計器・単相3線式(東北電力管内専用)
http://www.osaki.co.jp/PID=229_Default.html

余談だが、今後「スマートメーター」なるものが順次導入されていく見込みだ。これだと、使用した電力量が1時間おきぐらいに電力会社に報告されるので、メーター内部に時計を持たなくても、電力会社のほうで時間帯ごとの使用量を集計すればよいようになる。これなら、契約を変更してもメーターの交換は不要になる。


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漏電遮断器について、後日談。
コールセンターに電話したときは「まあ、大丈夫と言ってるんだから大丈夫だろう」程度の認識だったが、あらためて調べて、ようやく事情が分かった。やや専門的な話になるが、メモとして残しておく。
最近の一般家庭は「単相3線式」、つまり赤・白・黒の3本の電線で電気を引き込んでおり、赤-白で100V、白-黒で100V、赤-黒で200Vの電気を使えるようになっている。
で、50Aの漏電遮断器では「赤-白で50Aを超えていないか」「白-黒で50Aを超えていないか」をそれぞれチェックするようだ。だから、理想的には「赤-白で50A、白-黒で50A」の合計100Aまで対応できることになる。コールセンター曰くの「おおよそ100Aまで」はこのことを指していると思われる。
実際には、赤-白と白-黒で、負荷が完全に均等になることはまずない。しかし、家を建てる際の配線工事において「赤-白の100Vコンセント」と「白-黒の100Vコンセント」は適宜分散配置されており、ふつうに電気を使っている分には、片側だけに負荷が集中するということも考えにくい。また、200V機器の負荷は赤-白と白-黒に均等にかかることになる。このことから、50Aの漏電遮断器で60A契約というのは、まず安全圏といえるだろう。

漏電遮断器の交換 - 教えて!goo
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2604791.html


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