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保育所放浪記 (16) ――「公立→私立」の転園は変? [保育園]

そして2月。認可保育園の内定者がついに発表となった。
届いた封書を恐る恐る開ける。…やっぱり。近くの園は落選したが、新規開設の園には内定していた。転園である。

申し訳ないなぁ、という気持ちを胸に、担任のベテラン先生に転園の旨を伝える。案の定「なぜ?」と驚かれた。さすがに「教育方針がよさそうなので」とは言えず、自宅最寄りの保育園に転園したかったので申請を出したらこうなった…と苦しい言い訳。
その後、言われたのが「私立はあんまりよくないのよねー」。現時点でもこの発言の真意を100%理解できていないのだが、公立から見て、私立はイマイチな面があるらしい。私立ということは十分理解し、私立ならではの特色を目当てに転園したわけなので後悔はしていないが。

それでも1点、「そりゃないよ」と思ったことはあった。以前の記事で紹介した「タクシー送迎つき超延長保育」だが、タクシー送迎が利用できるのは、なぜか公立保育園のみなのであった。別に、タクシーで迎えに来るだけだから公立でも私立でも一緒じゃん!と思うのだが、ともかく私立の園ではこのサービスを利用できないという。
1歳児になれば延長保育で19時30分まで預かってもらえるので、日常的には何とかなると思うが、セーフティネットが1つなくなってしまったのは痛い。もし「超延長」を利用するなら、園から駅前までの送迎をファミサポさんなどにお願いしないといけない。これまた面倒なので、今のところ一度しか利用していない。

「私立はよくない」の意味について、自分なりの解釈は「私立は『職員の待遇が』よくない」ということではないかと思う。
公立保育園の先生は市の職員、つまりは公務員だ。臨時職員もいるが、主要なメンバーは公務員試験を受けて採用されており、安定した給料と終身雇用が保証される。
それを反映してか、園の先生は大半がベテラン。自分より若い先生ばかりだった認証保育所とは大違いだ。何せ、以前の認証保育所では、ラジカセでピンポンパン体操を流しながら、先生が「この曲、何だか知ってますか?」と私に質問する始末である。
待遇がよければ保育の質が上がる、というわけでもないと思う。しかし待遇がいいからベテランの先生が残っているというのは事実で、その結果、質の高い保育が実現するということはあるだろう。また、ベテランの先生に日々囲まれ、子育てについても時にアドバイスを受けるなどして、新米のオトウサンとしてじわりとした安心感を得ることができたのは事実だ。
一方、私立の認可保育園は、その運営団体(典型的には社会福祉法人)が独自に先生を雇用するので、まさに民間企業への就職と同じ。このご時世、公務員並みの待遇というのは難しいだろう(世の中一般に、育児と介護の労働環境が悪いことには常々疑問を抱いているが)。それを反映してか、やはり、私立保育園の先生は若いことがあとで判明する。だからダメだとは思わないが。

そんなわけで、同じ認可園で、公立から私立へわざわざ移るという人は世間的に珍しいのではないかと思っている。また、「迷ったら公立が無難」という言い方もあながち間違いではないと思う。しかし私たちは、あえて私立を選択した。


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